
本工事は、山口県岩国市が進める水道施設整備計画の一環として、老朽化が進行していた 錦見取水隧道の2条化 を目的に実施された「取水施設耐震化工事」です。
その中でも本工事は、新たに耐震施設として設置される取水口のうち、接続桝の築造 を主な内容として施工しました。
発注者は 山口県岩国市水道局、工期は 2025年2月17日から2025年9月30日(実工期:2025年7月31日まで)で、鴻池組・ミヤベ特定建設工事JV による施工体制で実施しました。
本工事は随意契約方式により契約され、耐震性・施工精度・安全管理が特に重視された工事です。

錦見取水施設は、地域の水道供給を支える重要なインフラであり、地震発生時にも安定した取水機能を維持することが求められています。
本工事では、既設施設の老朽化対策に加え、災害時の機能低下を防止するため、耐震性に配慮した構造の 取水口接続桝 を新設しました。
これにより、地震時の構造的安全性を確保するとともに、将来的な維持管理性の向上にも寄与しています。
掘削深さは最大 11.2m に達するため、
切梁式土留め工を採用し、周辺地盤の安定確保と安全施工を徹底しました。
河川管理道路に隣接する施工条件下であったため、交通規制計画を事前に調整し、安全な作業動線を確保しました。
また、掘削・土留め・コンクリート打設の各工程において品質管理・出来形管理を厳格に実施しています。
JV体制のもと、役割分担を明確にし、円滑な工程管理と高品質な施工を実現しました。

本工事は、地域の水道インフラを将来にわたり安定的に維持するための重要な耐震化工事であり、深掘削・土留め・鉄筋コンクリート構造物施工・水門設備設置といった高度な施工管理が求められる内容でした。
安全管理を最優先に、計画通り施工を完了し、耐震性・耐久性に優れた取水施設の整備に貢献することができました。